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今回は、2026年サッカー ワールドカップのアジア出場枠大幅増を取り上げます
サッカー ワールドカップの価値が大きく変わりそうです。
国際サッカー連盟(FIFA)は、2026年のW杯からアジア連盟(AFC)の出場枠を現行の4.5から8に大幅増する案を発表しました。 5月の理事会で承認されれば、正式決定となる模様です。
この数字が何を意味するのか?
今後のワールドカップはどうなっていくのか? これらについて考えてみました。
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出場国数の変遷
ワールドカップの出場国は、徐々に増加してきた歴史があります。
最初に、これまでのワールドカップ出場国数の変遷をチェックしておきましょう。
1930年 第一回大会 13カ国 → 16 → 15 → 13 第五回から、11回まで16チームで固定されます。
12回大会から、15回大会までは、24チームです。 第16回大会(フランス)から、現行の32チームになっています。

ちなみに、ドーハの悲劇は15回大会のアメリカワールドカップの時です。出場国は24カ国で、狭き門だったのですね。
出場枠数と大会方式
これまでの各地域の出場枠は、
アフリカが5、ヨーロッパが13、北中米カリブ海が3.5、南米が4.5、オセアニアが0.5、アジアが4.5、ホスト国が11でした。
今回の発表では、アフリカは9、ヨーロッパは16、北中米・カリブ海と南米は6、オセアニアは1、アジア8です。残りの2枠は欧州を除く5連盟で争われるプレーオフで決定とのことです。 ホスト国に関しての情報が判明していませんが、この書き方だと、該当ホスト国がある地域の枠が1つ減り、ホスト国に割当てられそうですね。
また、予選グループは、
32チームの場合、グループリーグは8グループ4チームの総当り(上位2チーム抜け)でしたが、48カ国になった場合、16グループ3チーム(上位2チーム抜け)になると言われています。
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どこが出場する?
現在のワールドカップアジア最終予選に当てはめた人のツイートを紹介します。

アジアレベルに限れば、8チームで大きくレベルは変わらない感じですが、世界と戦うとどうなるのか? ちなみに、ブラジルワールドカップのアジア勢(日本、オーストラリア、イラン、韓国)の結果は0勝9敗3分けでした・・・。 大丈夫でしょうか?(汗)
出場枠大幅増の背景は?
出場国が32から48カ国になることで、試合数は64から80になります。
これによって総収益は20パーセントアップする見積もりであるとESPNは報じています。そして、アジア枠の大幅増によって、中国とインドの出場をFIFAは期待していると見られています。
たしかに、この2カ国の人口は飛び抜けて多く、中国は13億5000万人、インドは12億5000万人です。(wikiより)3位のアメリカが3億人レベルということを考えると、巨大な市場がまだ眠っていると言えます。
近年のクラブレベルでの中国チームの隆盛を見ると、8チームになれば出場の可能性はかなり高いと考えられます。
ワールドカップ48ヶ国は多くないか?
現行の出場国数が32から48に拡大される際に、レベルの低下を懸念する声があがっていました。 ただ、この時点では、各大陸の出場枠数は明らかになっていませんでした。
今回のアジア枠が大幅増する発表に対して、その声はより高まっているようです。
まとめ
多くの方がレベルの低下を懸念していますが、偏差値70を71にするのは難しい(南米・ヨーロッパ)けど、偏差値50を60にする(その他地域)のは簡単だという論理から言えば、将来的には、より実力差は縮まると言えそうです。しかし、先に挙げたようにブラジルワールドカップのアジア勢の惨敗、そして近年の大会の大量得点差試合(2002年ドイツ8-0サウジアラビア、2010年 ポルトガル7-0北朝鮮)を考え合わせると、必ずしも見通しが明るいとは言えません。
むろん、50年、100年単位で言えば、均質化されていきそうですが、そこまで行くと戦争や天変地異が起こることも無いとは言い切れません。そもそも、26年時点で楽しめるのか?ということが我々にとっては重要で、そう考えると、時期尚早感はあります。
また、考えられる変化として、ワールドカップ出場の権威(ありがたみ?)が低下します。 むしろ、出場は当たり前で、世論は、グループステージを突破してはじめて、本大会に出たくらいの栄誉を与えるというノリになりそうです。
予選のたった2試合が大きな価値を持つようになった場合、それが果たして各国サッカー協会やサッカービジネスに携わる人にとって良いことなのか? みなさんのコメントお待ちしています。
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ラモスの見解
追記です。
3日、WOWOWの公開収録で、ラモス瑠偉氏が、アジア枠大幅増についてコメントをしました。
ラモス「俺たちの時代の方がW杯予選が楽しくて見てる。ビジネスに走ってる。きらい。日本だけ強くなればいいよ。ほかの国がどうなってるか分からないけど、私は反対」さらに、「金のことしか考えていないFIFA、ええかげんにせえよ」とラモス節全開とのことです。また、サッカーコメンテーターの中西哲生氏は「大会の質が低くなってしまう」と同調したとのことです。
yahooニュースより